2003.3月掲載
食堂玄気
大阪市北区西天満4丁目3-13 河合ビル1F
06-6365-8436
定休日は日曜日と祝日 11:00〜10:00
流れ星さんの友人、林 夫婦の店。元々はカレー屋さんだったらしい。食堂玄気に名前を変えて、カレーだけではなく、いろいろなご飯が食べられる。店主の林さんは、はっきり言って無愛想だ。あまりウェルカムされている気がしない。最初に連れて行ってもらった時は本当に友達なのかな、実は嫌われてるのでは、と疑ったものだ。
流れ星さんは、ここのピーナツトーストが大好きだ。家庭用のパン焼き機で焼いているので、売れてしまえばパンがない。運がよければ食べられる。
焼きたてのパリパリのパンに、無添加のピーナツバターをたっぷりと塗ってもらう。大きな口を開けて食べている流れ星さんは、ほとんど5才児だ。
そしてここのカレーはうまい。さらっとしてけっこう辛口。このHPを作ってもらっているまゆみさんを連れて行った時は「辛すぎる」とのこと。はじめて本格インドカレーのお店に連れていってもらったときのことを思い出したそうだ。じつはここのカレーは単に辛いのではない。実に微妙な味がするので聞いてみると、
17種類のスパイスに加えて野菜果物などは15種類以上、出汁は牛すじ肉、牛骨、地鶏ガラ、ローリエなどの他に、昆布や削り節、干し椎茸まで入っている。本格インドカレーとも違う、和風のカレーと言っていいのではないかと思う。
カレーは本当に日本に定着したなあ、と思う。インド人の経営するカレー屋は、たしかにうまい。日本人にはまねできないと思う。でもこういうカレーを食べると、インド人にはまねできないよなあ、と思う。辛さの奥にしみじみとした味わいがある。まゆみさんは火を吹きながら、全部平らげてしまった。
写真上:ルウをのせる前、下:のせました。いただきます!
大好きなチャイがメニューにあるので頼むと、「えー、飲むんですか、あれは時間かかるんだよなあ」そそそうか。注文してはいけないものを私は言ってしまったのかもしれない。取り消した方がいいのかなと、チラチラと流れ星さんの顔色などもうかがっているうちに、言葉とは裏腹に林さんはさっさか動く。そして15分後に出てきたチャイは、私好みのまろやかさとこくだ。
マサラの香りをかいでいると、前世の記憶がよみがえるような気がしてくる。カレーの味の不思議な懐かしさとはまた違う、何とも言えない懐かしい味と香りだ。林さんもきっと前世ではインド人だったにちがいない。一緒にチャイを飲んでいたに違いない。